カテゴリ:歌集( 16 )
田園曲

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田中成彦さんの田園曲(パストラーレ)です。
2012年の協奏曲の次で、第四御歌集になります。

以前にも
田中成彦さんの「ユーラシア短歌紀行」 をご紹介しましたが
読売新聞「京都よみうり文芸」の選者をされているかたです。






テルチ(p.73)

行く街にペスト終熄記念碑のありて一つは癒しのマリア
鐘楼に登れば四囲は皆みどり時の流れもゆるく見えつつ
中世の仮装イヴェント喧伝の声も夏日の空にまぎるる


シュプレーヴァルト(p.91)

夏ひと日平底の舟に乗り合ひて綾なす水路を静かにゆけり
名物と謳ふは鯰のころも揚げ水郷ゆゑの美味ゆくりなく
程のよき鯰の脂質を味はへば不意に如拙の画など思はる




一つのお題に三首だけという少ないのは上の2つのお題だけでした。
どうも、ありがとうございましたm(_ _)m

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by n0n1n | 2016-11-01 00:01 | 歌集
歌集「こちら向きゐし」
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サキクサの大塚布見子様の第11御歌集です。



日はいまだ出でぬに海境(うなさか)仄かにも虹の色さし匂ひ初めたる
左手(ゆんで)には青海右(め)手に青き山見つつし行くも梅雨(つゆ)晴れ羽越路(うゑつじ)
鬼灯(ほほづき)はあな地に低く赤き実をつけゐたりけり土にまみれて
善宝寺(ぜんぽうじ)魚の供養するからに鐘よひびかへ海の底ひに
「サキクサ」の庄内おばこのどち迎ふ「こばえちゃこばえちゃ」集ひ来にけり
うすらにも空に現るる山影を鳥海山(てうかい)かと問ふに人は知らずき
行きに見て帰りに見ざりし向日葵の花をし思ふこちら向きゐし

(ルビは御歌集のままです)




最後の

行きに見て帰りに見ざりし向日葵の花をし思ふこちら向きゐし

御歌集名になったそうです。
くわしくは、あとがきに書いておられます。



平成12年9月7日短歌新聞社さまより刊行され
平成27年11月8日現代短歌社文庫シリーズにて
現代短歌社さまより発行されました。
定価720円(本体667円+税)





もう20年ほどのお付き合いになります短歌の友より(サキクサの同人のかたから)真っ新の文庫本を頂戴しました。
実は年末年始でバタバタしていた時に戴き忘れていたというか(///ω///)読めずにいました。堪忍!須永様の御歌集を2冊も読ませて戴き本当に運よく思い出し読ませていただきました。結社に入っている時は毎月色々な御歌集をお送りくださったのですが、最近は全く戴く事がなくて近くの書店さんにも歌集コーナーなるものもなく珠に東京へ行ってもどんな歌集が良いのかも分からん。。。のです。段々短歌から遠退くようで、、月刊誌や新聞で刺激を貰っている寒々しい今日この頃でございます。あ!そういえばネットの短歌もありましたね~忘れてました(笑)でも、まずは、リーさまご紹介の「君の名は」を昨日イオンタウンの未来屋で見つけたので読まないとネ(///ω///)こんなんですが、よかったら、歌集なんかを送ってくだ晴れ(*゚▽゚*)ノ~☆ほなね。 

どうも、ありがとうございましたm(_ _)m

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by n0n1n | 2016-09-19 17:46 | 歌集 | Comments(2)
歌集「吾亦紅」
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まひる野の須藤貞子様の御歌集です。
佐倉市在住の歌人で、第三御歌集です。

絵の先輩が持って来てくれました。
お世話になています絵画教室の大先輩の方のようです。


夭折せし兄の絵心忘れ得ずわが八十代は絵に親しみし
芳名帳にひそかに待ちし名見当らず不明の文字をもしやと慰む
わが個展終わりてあとに湧き出づるひそと吹き来る秋風に似る
水無月に入りて日すがら杜鵑(ほととぎす)の鳴き声きけど姿を見せず
白銀(しろがね)の装う扇風機軽やかな五枚の羽が涼風運ぶ
二〇一〇年元朝の空満月の皓皓(こうこう)と照りこの年祝う
終活にいそしむわれが東京の歯科医の予約入るるもおかし




第二御歌集は「夏椿」(二〇〇四年)でした。
とても素直なお歌が多くロウソクのきいた戸のように
スーと心に入って来ました。
自然に楽しく二冊とも一晩で読ませて戴きました。
どうも、ありがとうございました。



結社に入っているとどうしても短歌を作らないといけないので確実に短歌がたまっていきますよね。それが長所でもあり窮屈でもありました (///ω///)でも、やっぱり私も何処かに入れてもらおうかなあ・・・いやがられるかなあ・・・やめとこうか・・・
秋なので物思いにふける夜々になりました。
秋でなくても勝手にどんどんふけにふけてゆく
この身なのですが、、(///ω///)ああ秋だなあ、、、

又一つ歳をとる、、、あああ


作者は、96歳です。
素晴らしいです!私も頑張らねば・・・

ありがとうございましたm(_ _)m



ツイッターにて空さまが、
吾亦紅 とても興味があります・・・
と、呟いてくださっているので追記しますね。

吾亦紅は、
発行所は、不識書院さまです。
定価(本体3,000円+税)
2016年8月26日ご発行。



吾亦紅、不識書院さまよりお勧めがあり沢山発行されたそうです。
先程、絵の先輩が須永さまより私へとプレゼントしてくださいました。
この前、貸してくださった時に母に話したら読みたがっていたので届けますね。
どうも、ありがとうございましたm(_ _)m(9/18)


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by n0n1n | 2016-09-05 20:12 | 歌集 | Comments(0)
水苑(すいゑん)
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高野公彦歌集(コスモス叢書)「水苑 」砂子屋書房


ねむる鳥その胃の中に溶けてゆく羽蟻もあらむ雷ひかる夜

萩咲いてこの世の空気ひえびえと澄みをり二つ胸乳のあはひ

女人ありてこの世が少しあたたかし つーい、つーいと空ゆく蜻蛉(あきつ)

歯で嚙んで手袋ぬぎし美少女を授業終わりてのち思ひ出づ

湯に割ってスコッチ飲めばわが眼鏡くもる寂しさや 飲む友あらな

風呂の水落せるあひだ部屋に戻りイエスを読めり死の前後あたり

高野(あいつ)にはちょっと優しくしてあげて飲ませてごらんあつぱらぱあとなる

花鋏ひとつ置かれし庭の椅子しづかに息をしてゐる木椅子

何か言ひて電話切れたりにんげんは迷ふのが良し迷ふのがこの世

一つ家に姪の少女とヌマエビと我と棲みつつおのおのの息

金ありて詩人で妄想癖ありて宮沢賢治は書き魔・推敲魔

小面をつけたる人の二重顎(ふたえあご)の如く愛(かな)しくきじばと歩む

誤解もて歌褒められて砂少し入りたる靴で歩む心地す

花冷えの夜(よる)にのんのんずいずいと飲みてあやしき混沌に入る

皿のうへに在りて光のまだ入らぬ梨の内部のましろき宇宙

水苑のあやめの群れは真しづかに我を癒して我を拒めり

雨ふればとほく偲べり雨保つ魚付林(うをつきりん)のみどりのしじま



平成7年から平成10年までの550首
「天泣」に続く第9歌集(2000年12月初版・2001年3版)

「水苑 」高野公彦歌集(コスモス叢書) 
2011年11月amazonで送ってもらったのですが水に濡れたのか紙が波打ってきました(;_;)これしか在庫がないそうで生姜内科で定価(税込み)3千150円で購入しました。今だったら図書館にあるかも(>。<;
そういえば「水行」も紙が波打ってます!「水」がつく歌集だからか水がついたのかなあ(?_?)

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by n0n1n | 2015-11-22 17:15 | 歌集 | Comments(0)
天泣(てんきふ)
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高野公彦歌集「天泣」 短歌研究社


ファックスの送信つづく部屋の外(と)に夕雲の端紅(あけ)をふふむ見ゆ

うるしの葉まつかに紅葉(もみ)づその下に立ちゐて思ふ大日(だいにち)の種子(しゅじ)

とんばうのおおきな顔の写真あり沈黙二億年のドラゴン(英語でドラゴンフライのいふ)

花舗(くわほ)の百合ひかり冷たし穏(おだ)しくてやがてさびしくあらむノーキッズ

天泣のひかる昼すぎ公園にベビーカーひとつありて人ゐず

萍(うきくさ)の葉のめぐりなる水の面(おも)絹のうねりす雨ふるまえを

夜の草に月より届く息ありてかすかに鳴きてをり鉦叩
(近いのですが^^;)



平成6年11月から12月に
第6歌集「地中銀河」
第7歌集「般若心経歌篇」
をご刊行され
その後の「天泣」だそうです
平成5年1月から平成6年12月までの作品329首


(図書館でお借りしました)


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by n0n1n | 2015-11-11 13:25 | 歌集 | Comments(0)
水行(すいかう)
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高野公彦歌集「水行 」 雁書館

受粉(じゅふん)して白ふぢの花瞑目す遠くしづかなる漂島のこゑ

このゆふべ雨捨てに来し黒雲が東京上空に厚く押し合ふ

夜の暗渠(あんきょ)みづおと涼しむらさきのあやめの記憶ある水の行く

バリウムを排泄すべく苦闘せり曲がりくねつた暗き管(くだ)われは

武蔵野をゆく川の水ゆうぞらにその水脈(みを)ありてこの世哀しけ

胡桃木(くるみのき)のほとりに立ちて川を見るあひる、あひるを置きて水行く

うさぎの耳、ポケットの耳、パンの耳 さびしき時は耳を思へり

見おろしの瀬戸の青梅この海を水行せしや遠き魏(ぎ)の人

歌詠むに賢者愚者なしその歌の優劣みれば愚者の歌よし

ほうほうと湧きさゐさゐと雨をふらしいま月の辺(べ)にいこふ白雲

ペンギンの歩くを見つつ笑ひをりにんげんといふ成りあがりもの

星あまた光れる夜を暗黒の水底の眸(まみ)、葛原妙子

貴妃に似む三十一文字(みそひとみじ)を快楽の器と言ひし黒木三千代は

飲みつつ酔はぬ伊藤一彦 九州の潮の香帯びてその声凛々(りり)たり

能面の近江をんなに少し似る河野裕子よ火酒(くわしゆ)を生(き)で飲む

能面のいづれともなし京をんな河野裕子は酔ひてほのか艶(えん)

湾岸地帯(ベイエリア)マンション林立し布団干せり貧しくあらず裕かにあらず

生きることはいまを継ぐこと海港の埠頭に一つ影曳きて立つ

にんげんの水行の跡すべて消し海はしづけきひかりの平(たいら)

ふだらくを目ざせしひとは死ののちもたのしみにけむとはの水行

冷蔵庫の内らに並ぶ生ま卵とほき木星と照り合ひにけり


昭和62年から平成2年まで、4年間の作品713首
年齢は40歳台後半の作品


(図書館の書庫の方にありました)


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by n0n1n | 2015-11-11 13:13 | 歌集 | Comments(0)
歌集 「経脈」 (ながらみ書房)
星雲短歌会の大塚健さんの5冊目の御歌集「経脈」が届きました



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どうも、ありがとうございます



もう1年以上前に星雲短歌会を止めたのですが
少しずつですが短歌を作っています
やっぱり好きだから・・・




勉強させて頂きますm(_ _)m
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by n0n1n | 2015-07-05 20:30 | 歌集 | Comments(0)
歌集 『そこそこに』 『花万朶』
昨年いただいていました歌集がまだありましたので紹介します。
遅くなりました。すみません(*゚▽゚*)ノ~☆  


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北浦輝彦さんの『そこそこに』(ながらみ書房様)と
杉山みはるさんの『花万朶』(ながらみ書房様)です。


一首ずつ紹介させてくださいね。


山繭の和服をこんど著てくると言ひしが四日後急死せり(北浦輝彦さん)


天城嶺の紅雨集めし河津川たうたうとして海に入りゆく(杉山みはるさん)




ご両人様御歌集の最初の一首です。
どうも、ありがとうございましたm(_ _)m
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by n0n1n | 2008-01-28 22:19 | 歌集 | Comments(0)
歌集「ユーラシア短歌紀行」
久しぶりに歌集をいただいていたので紹介します(*゚▽゚*)ノ~☆  



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歌集「ユーラシア短歌紀行」(吻土短歌社様)

歌集というより紀行文と言ったほうが良いかな
「奈良」から、短歌一首を書かせて戴きます。

黄の築泥尽きたる角にあふぐ大仏殿の鴟尾のかがやき(田中成彦さん)


・鴟(し)は鳶(とび)のことだそうです。
ありがとうございましたm(_ _)m
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by n0n1n | 2008-01-24 21:10 | 歌集 | Comments(0)
歌集・伊太利亜、短歌の世界
今、図書館でお借りしております2冊です。

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やっぱりボケた写真で堪忍です。

一首だけ・・・m(_ _)m


わたのはら
こまかき波
のつらなり
の黒き小舟
をあしらひ
やまず


ありがとうございました。

この「伊太利亜」は「ET」の次の歌集です。
あとがきの日付は、2003年12月25日になっています。
クリスマスですネ^^。
「ET」は持っているのですが、本箱かな。。。
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by n0n1n | 2007-02-24 22:30 | 歌集 | Comments(0)